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明朝は昨夜時間帯に雇用統計の指数発表があり、その指数は市場予想より高いものになりました。
当初、私は今の時期は雇用統計が高い方がいいのかと考えていました。というのもインフレ抑制が経過して次の雇用枠の確保という考えでいたからです。
しかしそれはアメリカとの多少の食い違いがあり、実際には雇用統計を低く抑えることが前提らしく、インフレ抑制をまだ猶予して見ないといけない段階だと私も再認識できました。
しかし株価はマイナス圏からスタートしてどんどんと高騰方向へと昇りつつあるとき、金融引き締め9月分が開始されました。
9月0.75%の織り込みを今の内からスタートして、前倒しを効率よく、決して早すぎる段階ではなく、そして慎重ともいえる段階でスタートしてきました。
なぜこれが慎重なスタートかというと、7月の利上げはもう終わりが確定することになり、そして前倒しが可能な理由として、来年の利上げの建前も作っているからです。
この前までは今年のうちに利下げや停止が行われ、株価の成長を見込む動きへと移るような内容が多かったですが、最近、FRBの発言では、市場は思い込みを大きく抱いていると指摘し、市場の値動きに反対意見を投げかけて、そして来年の利上げの可能性を述べました。
しかしこれは本音でいえば市場が株価成長で投資を続けることを望んでおり、かつその結論として、今回に9月の利上げ開始という名目を使うことで、前倒しが完成し、来年の利上げの可能性が出ると同時にその可能性を打ち消す根拠も示せるからです。
どういうことかというと9月の利上げをすでに開始して、来年の利上げを匂わせていますが、ここで目的となるインフレ抑制が機能すれば、利上げの必要性がなくなるという意味が市場とFRBの乖離意見としても成立するからです。
今、市場は株価の成長の動きという意見で、FRBは時期尚早という意見の乖離意見になりますが、逆にいうと市場の判断が正しくて、利上げが不要となる、インフレ抑制を前倒しという今までにない見通しがある前倒しになるからです。
簡単にいえば乖離意見で市場が正しいことが含みになり、同じ強さの含みとしてFRBのインフレ抑制の利上げの含みが存在するということです。
9月の金利の引き上げが始まり、売却がスタートしましたが、引けにかけてダウはプラスへ転じて、ナスダックとS&Pも下げ幅を縮小しています。
来週の月曜日の日本市場時間帯に、日本市場、あるいはアメリカ先物市場で物価高を抑える動きが入ると、今回の売却の建玉の買戻しが入りやすくなると思います。
しかし来週は消費者物価指数の発表があり、これにより今回のように利上げが加速することもあると思います。
今回は遠回しにいえば、FRBがFRB自体の来年の利上げの発言を打ち消したいためのやり取りになります。打ち消しがない場合は利上げをすればいいだけという保険もあります。